ケロッピー前田の変態カタログ★リターンズ10 【医療プレイ】

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ケロッピー前田の変態カタログ★リターンズ10

医療プレイ

MEDICAL PLAY : BIZARRE GLOSSARY by KEROPPY MAEDA


 病院に行けば、どんな美しい女性でさえ、医者に言われるままに服を脱ぎ、命ぜられるままにベッドに横たわって、時には最も恥ずかしい部分さえ見られてしまう。「医療プレイ」といえば、元々はお医者さんごっこのようなものだった。白衣をまとった看護婦たちへの憧れ、女性患者にいたずらする快感、あるいは患者の立場で女医や看護婦たちを辱める妄想を実行に移す、病院内でも実際に起こり得るような性的ハプニングを、コスプレ、あるいはシミュレーション・プレイとして楽しむものであった。


 一方で、「医療プレイ」には医療器具へのフェティシズムがあった。金属製器具で女体を凌辱する快感、ヴァギナをクスコで開いたり、尿道にカテーテルを挿入する実践プレイを楽しむ愛好者たちもいた。


 日本で「医療プレイ」というと、「カルテ通信」(三和出版)がマニア誌として長くそのジャンルを支えてきた。しかし、90年代の性器ピアス流行の時代を経て、さらにはスプリット・タン(蛇舌)に代表されるような身体改造の存在を知ってしまった今、女の子たちが実践派へと目覚め、「医療プレイ」の領域をも拡大させている。もちろん、実践プレイには常にリスクが伴うもので初心者にはお勧めできるものではない。


 「医療プレイ」とは何かと言ったとき、実践プレイの王道と言えるのが、「導尿プレイ」だろう。単なる放尿プレイならば、命じられるままに放尿行為を行えばいいが、「導尿プレイ」は、尿道にカテーテルを差し込むことによって、本人の意思とは無関係に、挿入されたカテーテルの刺激により、膀胱から強制的に尿が放出されてしまうのだ。抵抗しても止めることもできず流れ出る尿、この羞恥に女の子たちは赤面して身震いしてしまうかもしれない。さらに、信頼のあるパートナー同士にしかお勧めできない行為だが、M女の膀胱に差し込まれたカテーテルに、ご主人様の尿を通す「移尿プレイ」もある。ご主人様の尿がM女の膀胱に注入され、そこから再び放尿されるのだ。「移尿プレイ」にこそ、ご主人様への完全服従の証しを体の内部で感じるのだという者もいる。


 性器ピアスもある意味では「医療プレイ」に近いと考える人もいるかもしれない。ピアス人気も手伝って、ピアッシング・ジュエリーに使われる医療用ステンレスによるディルドーやアナル用巨大プラグも製品化されており、海外のメディカル・プレイの愛好者たちを喜ばせている。洗浄や消毒が簡単なところもあって、実用的かつ衛生的な点でも人気が高いのだ。


 インターネット上でびっくりさせられるような改造性器の画像が見れてしまう時代、「メディカル」に対する性のフェティシズムもまた激変を遂げている。だからこそ、ノスタルジックな「医療プレイ」も新たな輝きをもって再発見されるべきときでもある。




●「医療プレイ」といえば、元々はお医者さんごっこのようなものだった。女性患者にいたずらする快感、女医や看護婦たちを辱める妄想を実行へ、病院内でも実際に起こり得る性的ハプニングをシミュレーションするのだ。


●「ドレスコード(服装規約)」があるフェティッシュ・パーティでも、ナース衣装を含めたメディカルな装いは人気がある。カテーテルを尿道に挿入した医療フェチ男や、鮮血ブラ女も、ドレスコードをクリアするのだ。


●女の柔肌に押し当てられる金属製医療器具の冷たい感触。素人でも入手可能な医療器具としては、膣内を奥まで覗き込むクスコがある。マニアの一部には、カテーテルによる尿道プレイに挑む者もいる。


●ギプス、包帯、眼帯、松葉杖。怪我をした女の子たちの姿もまた、男たちの妄想をかき立てる。フランスのアーティスト、ロマン・スロコンブは、そんな「医療プレイ」のイメージをメディカル・アートとして作品化している。



ケロッピー前田


1965年生まれ。身体改造、サイボーグ、人類の未来をテーマに取材を続ける。主な著書に「スカーファクトリー」(CREATION BOOKS)、監修DVD「ボディ・モディフィケーション・フリークス」(ワイレア出版)など。ツイッター「keroppymaeda」にて改造イベント情報など発信中。keroppymaeda.com



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