そうしょくとセックス_02

000


そうしょくとセックス 第一話







編 ではお話を続けますと、僕らは普段エロ本を作ってるんですが、エロを男性相手に売る場合「勃起」っていうある種、理屈抜きのセンサーで買う側も選んでると思うんですね。そういうものって洋服にはないと思うんですが、どうやって選んでもらうようにするんですか?

庄 最終的には同じだと思いますけどね。男に売る場合は同性愛みたいなもんですよ。…みたいに思わすって言うんですか、こっちはノンケなんだけど。女性服はどうなんだろ? でも同じだと思いますよ、エロかっこいいとかって言葉もあるくらいですし。

編 その男性服の同性愛っていうのは、すごく下世話な言い方をすると「俺はこういう服を着てる男のケツを掘りたいからこれを着てくれ」みたいなニュアンスですか?

庄 そこまで生々しくはないですけど、どっかでそういうことはあると思いますよ。男がキムタクの格好を真似するとかってそれに近いですもんね。さっきの時代の流れで考えると、今って、アイコンがいないと思うんですね。それこそキムタクくらいで終わってる。メディアが多様化した分、小さいヒーローは沢山出やすくなってるとは思うんですけど、圧倒的なヒーローはいない。女の人でも宇多田ヒカルくらいまでじゃないですか、あゆとか。西野カナなんていっても顔分かんないじゃないですか、なんとなく茶髪の人でしょ、くらい。そこと産業がある程度リンクしてて、こいつに着せとけば間違いないみたいなアイコンがいなくて、ユニクロを悪く言うわけじゃないですけど、当たり障りのないものが受ける時代なのかなと思いますね。

編 匂いがしないものというか。

庄 そうですね。色は黒でベーシックみたいな。海外は違うと思いますが、特に日本はそうだなって思いますね。今の僕の生業が主に音楽、エンターテイメントなんで特にそう思うんですけど、エロもファッションも所謂コアファン、顧客というか、そちらに流れてると思いますよ。まぁ、それがカルトって言われてる由縁だと思いますし。

編 庄司さんは、ご自身の活動はメインストリームではないという認識ですか?

庄 いや、全然違います。でもやるんだったらメインストリームでやれるものを作って、そっからこぼれってって勝手にサブカルチャーになっていくのはアリだとは思うんですけど。ど真ん中を狙って面白いこと続けてたらもしかしたら誰かが拾ってくれて、それがサブカルチャーになっていくっていうこともあるかも知れないじゃないですか。でも、こんなこと言うと性格悪いって思われちゃうかも知れないですけど、いい気になってたいんで。

編 まぁ、チヤホヤされるって嬉しいですもんね。

庄 チヤホヤっていうより、「どうだっ!」っていう気持ちになりたいっつうんすかね。なんかプロセスの中でしみったれてしまうと踊りが小さくなっちゃう気がするんですよね、ましてや俺東北の人間なんでしみったれてんすよ、そういうの大好きだし(笑)ヘタすると余裕でそっち行っちゃうんで。ライブなんてやってても、本当は自分のプレジャーって50人くらいのところで「イエッー」なんてやってるのが好きなんだけどっていうのを騙しつつも、立場的にはメンバーとかスタッフの人生もなんとなく考えちゃったりするんで、俺がこんなこと言ってたらダメだな、と。それもやりつつ、これもやりつつならいいんでしょうけどね。

編 (笑)なるほどー。では、ちょっとエッチな話に戻したいんですが(笑)先ほど、庄司さんは洋服は手っ取り早い自己表現とおっしゃいましたが、その表現の中に媚態として、洋服を使って男を誘うような女性がいたとして、そういう女性はどう思いますか?

庄 それはもう、表現じゃなくて戦略ですよね(笑)でも、面白いって思うのは、女性がモテたいと思う、男性もモテたいと思う、そうするとなぜかモテないんですよね、意外となんも気にしてない人がモテたりするんすよね(笑)人への気の使い方の距離感っていうんですか、それがどっちかに振り切ってるとダメになるパターンが多い気がする。それこそ本当の願望からは遠ざかってしまう。女性はどうなんだろうな…。でも恋人の好みに合わせたりっていうのが多い気がしますよ、女性は優しい人が多いから。

編 でも例えば、オッパイの谷間でグイグイやってこられても別に嬉しくなかったりとかするじゃないですか?

庄 それはエロスじゃないですもんね。そういう分かりやすいものに対してエロのコミットはあまり感じなくて。なんて言うんですか、もっとこぼれ落ちるなにか(笑)俺なんて女の子からメール来てその子がdocomoだったとして、そのアドレス見て抜けちゃったりしますもんね(笑)この「m」の感じ可愛いーって(笑)

編 それは健全ですね(笑)まぁ、男が思うエロと女が思うエロって違うと思うんですけど、それに寄り添おうと思った結果、むしろ遠ざかっちゃうみたいなことが起ってる気がするんですけど。

庄 何かとにかく着込んでるみたいな感じだと逆に妄想しやすいみたいな所はありますよね。まぁ「どやねん!」みたいな女の人だと先が見えちゃうんですよ。グットデザインだとダメっていうね(笑)ある種「どやねん!」みたいな人ってエロに対するコミットの仕方がグッドデザインな訳ですよ。これは服のデザインって意味ではなくて。ぼくはなんかモノ作るときとか考えるとき、ファッションの時もそうだったんですけど、かっこいいものはもう、かっこいいんですよ。みんなから評価をすでに得てて周知のものには余り魅力を感じなくて、みんながすごくダサいとか思ってるものに価値を与える方が表現として好きなんですよ、だってかっこいいものは既にかっこいいんだもん、っていう。

編 生のままが一番かっこいいんだからいじれないってことですか?

庄 いじってもあまり面白くない、想定内でしかないだろうという。それに近いのかも知れませんね。エロにグッドデザイン過ぎても、エロいものはもうエロいじゃん、っていう(笑)

編 (笑)マ○コエロいのは当たり前。みたいなもんですもんね。

庄 まぁ、言ったら象徴みたいなもんなんで(笑)憧れというか、輝きがあるものなんで。だから、もういいものです! なにしろ! みたいに言われると、はぁ、みたいになっちゃいますよね(笑)でもまぁ、不特定多数の人はグッドデザインエロ女の方がいいんでしょうけどね。ポップっていうか、共有しやすいっていうか。

編 でも、その話に繋がる事がフェティッシュの文脈ではよく言われてて、「ゼンタイ」ってわかりますか?

庄 分からないです。

編 全身タイツですか。頭からスッポリ、ラバーなんかで包んじゃってどこも肌が出ていない状態にすることで裸体を顕在化させるという、全身が性感帯になる、というこれも後付けもあるとは思うんですけど。もっと日常で言えば、例えば冬服みたいにどこも肌が出てなかったら、はみ出た手にオッパイぐらい興奮するみたいな(笑)

庄 あー、すげー分かる(笑)人間臭いですね。要は隠されたものを見てみたいっていうね。だからグッドデザインエロ女はもっと隠してよ、ってことですかね。

編 でも、そこを突き詰めると女性の全ての服が単なる裸への振りになっちゃうと思うんですけど、その意匠の中にエロスを喚起させるものってあるんでしょうか? セックスに特化した服といいますか。

庄 且つ、露出しないでってことですよね? それだと組み合わせの妙だなって思うんですよ、スタイリング。すんごいエロくても、だっさ~みたいなのだとドン引きじゃないですか(笑)匂いとか、お化粧とかも含めた組み合わせ。

次を読む>>