アブ世界の女たち 櫻井未来

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アブ世界の女たち 櫻井未来 インタビュー

文/ANK 写真/五木武利


本誌ビデオレビューコーナーでお馴染、神田つばきさんが主催する東京女子エロ画祭というイベントに参加したAV監督・櫻井未来は、出演者や観客の前で、「エロという仕事に、真直ぐに人生を注いで行きたい!」と力強く宣言していた。その真剣な態度にエロに対する並々ならぬ情熱を感じたのだが、訊けば彼女はまだ18歳。普通なら高校に通っている年齢なのに、早くも“女優”ではなく、監督としてAVデビューしているのだから驚く。


記念すべき第一作目は『女装子と男装子』という作品。文字通り、女装をした男子が女の子に成りきって、男装した女子と絡むという頭が混乱しそうな内容だ。前号マニアックスの神田さんによるレビューでは、いきなりマンズリ指数85%という高評価を獲得している。果たして監督自身の評価はいかほどのものなのか。まずはその辺から訊いてみた。


「出来はまだまだです。もう、何というか、作っといて何ですけど、点数も付けられないというか…。あのぉ、ボンって急に来た話なんで…、何をやったらいいのか、現場の進め方とか、ぜんぜん分からなくて…」


なんとも歯切れの悪い言い方。鼻に掛かった声も消え入るように小さい。具合が悪いのかと問うと、花粉症だから…といって鼻を噛んだ。その後に続く説明を要約すると、櫻井未来は以前から、18歳になったらAV監督としてデビューすると決めていた。しかし、具体的な日時までは決めていなかった。それが誕生日の約一ヶ月後に、関係者から“女装子がいるから何か撮ってみろ”と突然話しをふられ、面白そうだから…と気安く引き受けてしまったものの、下準備も現場でも、満足の行く仕事は出来なかったということらしい。


「香盤表や台本は、撮影日の前日に徹夜で考えて…。結局、台本は出来上がらずに、香盤表のみで現場へ行って。それでさてどうするかと…。道具を入れるタイミングも判らないし、自分が思い描いていた画もぜんぜん撮れない…。それより監督という立ち位置も判らなくなって、人にモノをどうやって伝えたらいいんだろうとか、そんなところから迷ってしまって…」


顔は俯き加減になり、声はどんどん小さくなる。完全に自信を失っている模様。しかし、神田さんの評価でも高得点をマークしたし、編集・邪魔堕に至っては、神田さんから資料として借りたそのDVD(女装子と男装子)で3回もヌイたというのだからウケているところにはウケている。彼女を喜ばそうと思って、そう教えてあげるが、変態でも見るような目付きで邪魔堕を一瞥し、「ハァ…」と深く溜め息を付くだけだった。


では、自分が撮りたい作品とはどういうものだったのか。


「具体的に『女装子と男装子』の中で言えば、ツイスターゲームのところや、チンコ飴やバナナを咥えてるシーンがあるですけど、ああいうイメージ系の、女の子の妄想を掻き立てるようなものがもっと欲しかったんですよ。既存のAVもそうですけど、私が観て楽しいと思うAVが、なかなか無くて…。全部、男性中心といいますか。やっぱり男性向けに作られてるじゃないですか。もう、そこからが私の不満の始まりで。『なんで女性向けのAVって無いんだろう』と思って。それで、本当は普通に男の子の着エロとかを撮ってみたかったんです」


つまりは、『女装子と男装子』は女性向けAVとして制作されたものだったのだ。櫻井未来は、今後も女性向けのAVしか作る気はないそうで、どうりで邪魔堕のオナニー話しを聞かせても悦ばないワケだ。しかし、なぜ、題材が『女装子』だったのか。


「やっぱり女性の場合は美しいものの方が妄想させられるところが多いと思うんですよ。たとえば少女漫画なんかもそうじゃないですか。だから、私の場合は、女の人よりも奇麗になる女装子を探してるんです。美少年っぽい美男子を。有名人でいうと、平成ジャンプの山田涼介だったりとか。彼みたいな子が、嫌がらせというか、女装をさせられてイジメられているみたいな。私は女装子イジメを撮りたいんです。男性がオナニーする為の女性の身体よりも、女装を嫌がりつつ、女性に翻弄されて行く美少年の様子をじっくり撮りたい。それがなかなか出来なくて…」


確かに第一作目は女装子よりも男装子、つまりは女性の身体の方により焦点が当てられていたように思う。筆者もすっかり男性向けAVと思って鑑賞していた。しかも女装子に、彼女は中性的なイメージを求めたのだろうが、そのわりにはチ○ポがデカくてご立派だったのも印象的。そのことも不満だったのではないかと訊いてみると、


「それは逆に良いと思います、チ○ポがデカイのは! それでもっと女装子が可愛いかったら、なんでこんなデカいの付けてるの…みたいな。そんなに細身で、色白で、女っぽい男の子が、こんな大きなチ○ポ付けて、毎日、何してるんだろう…みたいな妄想が始まって、凄く興奮させられると思います」とハッキリ主張し始める。


うむ、18歳にしてはしっかりした妄想力だ。


「実は、私、ショタコンまでは行かないんですけど、結構、年下が好きで。もう、小学生からぜんぜん平気なんです(笑)。といっても、性的なものではなくて、からかったり、イジメたりして、遊ぶのが好きっていう意味で。だから、年上の女性が美男子をイジメていくっていう内容のものもがガチなんですよね」


そんな願望を抱きつつ、実は早くも第二作目の制作が完了しているという。


「今度は女装と女の人で。女装の方が童貞で、本物の女性が筆下ろしをしてあげるという内容で。でも、これもやっぱりなかなか上手く行かなくて、男性目線になってるんですよ。女性のオナニーする場所が無くて、男性がオナニー出来る場所が何ヶ所か出来てしまってる。本当はもっとじっくり男性の姿を撮ってもらいたかったんだけど…。それに、やっぱり童貞の方だったから演出が余り上手く出来なくて…。でも、もうすぐ第三作目の制作に入るんですよ。そこでは、本当に私のやりたいようにやるつもりです。カメラも自分自身でやってみたりして」


女性向けと聞きつつも、やはり彼女の第三作目がどういう作品に仕上がるのか興味をそそられる。ぜひ頑張って自身の妄想を映像化してもらいたいと思う。


さて、18歳の少女がなぜAV監督してデビューするに至ったのか、その辺に疑問を感じた方もいるだろう。実は彼女、幼少のころから、性に関しては大変オープンな環境で育てられたエロ世界のサラブレットなのだ。父上は夢我中(ゆめがあたる)という名のAV監督。そして、彼女自身、「桜井未來」の名で、中学一年生の時から活躍していた着エロ・アイドルなのである。ここで幼少期から現在までを振り返ってもらった。


「私自身もちょっと変わっていて。オナニーとかもそうですけど、エロってやっぱり何かをエロって分からない限り、そんな裸がエロいって分からないじゃないですか? その部分、何も見たり教わってもいないのに、エロっていうのが直感的に分かって、男性と女性が裸で寝ているイコール、もう、エッチなんだなぁっていうのが分かったんですよ。だから物心付いた頃にはもう、父の仕事部屋に行って、編集中のエロい画面をこそこそと盗み見たりしてました(笑)。だから、小学生になると父親の仕事というのが、だいたい分かってきて、普通なら反感を持ってもおかしくないと思うんですけど、私の場合は、私も将来はそういう仕事に携わってみたいなぁと思ってましたね。そのことは素直にお父さんにも伝えてありました」


そんな願望が叶って中一のとき着エロ・アイドルとしてデビューする。


「お父さんに着エロをやってる人を紹介されてっていう感じですね。まったく抵抗は無かったです。始めたときは処女で性に関する知識も余りなかったので、何を撮られてるのか分からなくて、ただ言われた通りにしていて。足を拡げるシーンとかは、直接、『足を拡げて』とか言わずに、子供だから、遊ばせて撮ろうとするパターンが多いんですよ、着エロの世界って」


しかし、周囲から偏った見方を持たれることもあった。


「女の子からは『可愛いからってシャシャってんじゃねーよ』と言われたことが何回かありました。でも、私、自分のことを可愛いなんて一度も思ったことは無かったんですけど…。ほとんどの同級生は着エロとAVの区別が付かないらしくって、『体売ってんだろう』みたいなことも。だったら何なのって感じですけどね。男子からは、『ヤラせろよ』みたいなのはありましたね」


「当然、同級生たちは君のDVDを見てただろうね」と質問すると、「いえ、中学生には値段も高いし、どこで売ってるのかも分からないだろうから、それはないと思います」と彼女は言うが、絶対、男子達はなんとかDVDを入手して、夢中でシコっていたと思う。自分だったらそうする。ちなみにロリでアニオタの編集・邪魔堕は、自前で『桜井未來』主演の初期作品を5,6本所有していて、インタビューが始まった当初からソワソワしている。いわば、中一の頃から彼女の成長を見守って来たようなものであるだけに、18歳になった実物を目の前にして感慨もひとしおなのだろう。そこで気になるのは、やはり下の話なようで、「オ、オナニーや初体験はいつだったんですか」とスケベな声で口を挟む。


「ちゃんとオナニーし始めたのは中学一年生の頃ですね。それで初体験は中学二年生のとき。だいたい周りでも中学生の頃に捨ててる子が多くて、それで、焦りみたいのもあって捨てたんですけど…。相手は、同級生で仲の良い友達って感覚の人でした。結構、私は男っぽいところがあるので、自分から、『ヤラせろよ』みたいな感じで迫って(笑)。感想は月並みですけど痛かっただけですね。今思うと、もっと変態の人とやっておけば良かった。そうすると、それが頭にインプットされて、それ以下の人とは出来なくなるじゃないですか。だからそっちの方が良かったなぁって思う(笑)」


中学時代は恋愛も勉強もしなかった。唯一成績が良かったのは保健体育。スタミナがあるのは喘息のお陰で肺活量が鍛えられたからだと思っている。先生からは「お前は問題児だ」と言われ、周囲からはヤンキーっぽいと言われたこともあるが、自分ではまったく意識していなかった。そんな女の子が卒業する日を迎えた。


「高校には進学しませんでした。高一の代では着エロの仕事が入ったらやってという感じで、他には仕事もせずに遊び歩いていました。その後はコンビニのバイトもやり始めるんですけど、それも長続きしなくて。結局、お父さんの事務所でお手伝いみたいなことをさせてもらって、それでやっぱりエロの世界に向いてるのかなぁと…」


それはほんの一、二年前の話しだ。そこから現在の『櫻井未来』へと直に繋がるのである。しかし、自分の娘をエロの世界に迎え入れるお父様も相当勇気が要ったのではないだろうか。


「昔からエロの仕事に興味があるってことは言ってたし、実際に働かせてみて、やっぱり、私はこっちの世界に向いてるとお父さん自身も感じたんだと思います。なんて言うんだろう、それまでの生活より、イキイキするような感じがあったんだと思いますよ。実際、モザイクやノイズのチェックをしながら、AVを愉しんで観ていましたから。それに、自分もやりたいようにやって来た人だから、私に対しても、後悔しないように、何でも自分の好きなことをやればいいじゃんっていう感じで。放任主義でもある反面、厳しいところは厳しい人で、門限を守らなかったりすると、もう電話の嵐(笑)。それで家に帰ると、とことん問い詰められて、ときには手を上げられることもありますね」


お父様の話しをするときの櫻井未来もイキイキしている。相当仲が良い親子らしい。


「尊敬してるというか、お母さんよりお父さんの方が好きですね。あのー、お母さんにもエッチな話しはしたりするんですけど、逆にお母さんの方が恥ずかしがってしまうんですよ。でも、お父さんには、エロいことでも何でも話しやすいというか。例えば、『セックスしたいんだけど、どの男がいいと思う?』とか、『今日こんな男とエッチしたんだけど、超下手クソで』とか、そういうの平気でしゃべったりする。つまりエロ家庭なんですよ」


それは相当変わった家庭だ。ちなみにお父さんは何と回答するのか。


「『勝手にヤレば良いじゃないか、どんな男でも別にいいよ、経験だよ』と。なんか、いろいろ勉強して欲しいらしくって(笑)。やっぱりエロの世界って、精神面がタフじゃないと、途中で崩れちゃったり、精神のバランスがおかしくなったりすることがあるらしいんで、いろんなことを経験して強くなって欲しいみたいですね」


先進的なお父様はオナニーの相談にも乗る。


「私がよくオナニーネタに使うのは漫画本なんですけど、『オナニーする本がないから、ちょっと買いに行こうよ』とか誘ったりします(笑)。秋葉原にビルが丸ごとエログッズ屋さんなところがあるんですけど、そこにお父さんと行って、私はBL系(ボーイズラブ)とかショタ系の漫画を探して、お父さんはAVの資料になるような本を探して…みたいな。読み終わったら交換したりもします。結構、お父さんの選ぶ作品って、私好みの画だったりするので、オナニーにも使えるんですよ。あと、私、エッチなオモチャとか売ってるところにも、普通にズカズカ入って行っちゃうタイプなんです。それで、お父さんに、『お前はアホか、そんなところに一人で入って行く女がどこにいる、少しは恥じらえ』って怒られたりしてます(笑)」


周りの客も、まさか親子でその店に来てるとは思わないだろう。それにしても、大したエロっぷり。実際、本人はどれほどのエッチ経験があるのか。


「経験人数的には20人くらいですけど、ぜんぜん変態体験はなくて。ただオモチャは使ったことあります。というか、逆にそういうのを使わない男性とはエッチしたくないといいますか(笑)。同年代の男の子とかになると、使ってもローターぐらいなんですが、使い方を分かってない。コードの部分を持てばいいのに、玉の部分を持っちゃうから震動が弱くなってイライラする(笑)。そういうところ勉強してから来てくれる? って感じですね」


うーん、周りの男子が彼女のレベルに付いて行けてない感じか。実際、本気モードの恋愛もしたことがないと嘆く。そんな彼女にとって、やはり父親はエロ世界における教師のような存在だ。


「『これ、傑作だから観てみろ』ってAVを勧められたりしますね。あと、一緒に観ていて、『ここら辺がダメだね』って、ダメだししたりとか。平日はお父さんの事務所に寝泊まりしてるんです。それで、編集を手伝ったりとか、現場に連れて行ってもらったり。夜遅くまで仕事してるときは、夜食やおやつを作って上げたりしながら色んなことを勉強中って感じです」


最後に将来の目標などを訊いてみた。


「ずっと先には、色気があってセクシーでカッコいい女性になっていたいですね。私、色気って、やっぱり年を重ねるごとに熟して行くものだと思うんですよ。現場でも、若い人のセックスよりも、熟女の絡みの方が、ずっとエロく感じる。だからいろいろな経験を積んだ妖艶な熟女になりたいですね。でも、今は、徹底的に女性向けのエロを作り上げるという目標に向って突っ走って行きたいんですよ。映像の他にも、女性が気軽に入れるようなポルノショップを作ったりとか。そのために、一般的な女性は、どういうエロが好きなのか、何を考えてオナニーしてえるのか、寝ても覚めてもそんなことばかり考えてますね」


自分の考えに煮詰まったときは、オナニーして寝るのがいちばんというエロ一筋の彼女。教育体制もバッチリだし、今後の活躍に期待が持てそうだ。



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(ニャン2倶楽部マニアックスvol.39に掲載)

櫻井未来(さくらいみく)

12月2生/18歳/A型
T153 B81 W61 H85
趣味:料理、読書、アニメ鑑賞

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