都築響一 妄想芸術劇場 第四十九回 サトニン

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写真が瞬間芸だとすれば、イラストは独演会だ。

観客ゼロの高座で2時間、汗みどろで語りつづける脳内の発情ランドスケープだ。

写真ページの添え物とさげずまれ、アートともイラストレーションとも漫画とも

認知されないまま、ひっそりと増殖する陰花植物。

欲情の、淫夢の、妄想のもっとも純粋なあらわれとしての、マイクロ・ニルヴァーナ!






# 4 9 サ ト ニ ン



今週の妄想芸術劇場に登場するのは「サトニン」。一見、いまどきのアニメ・タッチだが、サトニンの特筆すべき点はその「物語性」にある。画面の中に長文の書き込みや台詞がちりばめられたり、あるときは裏面に、さらに長い「解説」が付されている。もちろん、こうしたテキストはもともと掲載された『ニャン2倶楽部』ではまったく反映されなかったものなので、今回初めて世に出ることになる。できれば大画面で、あるいは画像拡大を駆使して、絵とともに文章もお楽しみいただきたい。



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やはり巨乳といえば河合奈保子に限りますな(若い頃の)。
そして、婦警といえば交通課の制服に限ります。
普段は善良なるドライバーライダーの憎むべき敵、交通課ではありますが、
婦警の制服は交通課がピカ一です(別にくわしくはないけど)。
あの帽子が良いですな。これからも(想像の中で)婦警をなぶり続けていく予定ですのでよろしく。





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都内のとある小学校でテロリスト達が児童を人質に立てこもるという事件が発生した。
そして、署内で一番のデカパイ婦警を寄こせという犯人らの理不尽な要求によって
この不幸な任務に駆り出されたのは、新米婦警の奈保子であった。
野獣共のただ中に一人放り出された奈保子は、「税金ドロボー」だの「国家権力の牝犬」だのと
散々に罵倒中傷された挙句、子供達の見ている前で凌辱の限りを尽くされるのであった。
それでも職務に忠実な彼女は、「お願い、何でもするから、子供たちには手を出さないで!」と哀願するのだが、
そんな彼女の姿を見て、子供達は固く心に決意するのだった。
「将来、警官になるのだけはやめよう」と。





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実によくありがちなネタではありますが、あえてそれを描いたということに免じてどうかのせてやって下さい。
よろしくお願いします。




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この書道教室では、10才から15才までの少女ばかりを集めて、精神教育に力を入れています。全裸になってすべてをさらけ出すことで、虚栄心を捨て去り、無心になることを学びます。そして、ナワを身体にくいこませることにより、だらけた身心を厳しくいましめるのです。それから言うもはずかしい言葉を自ら文字にしたため、大声で読み上げることで何事にも動揺しない、強い根性を養うのです。また同時に、彼女達の母親にも同じような教育を施しているので父兄からも絶大な支持を得ているのでした。




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一応、図の解説をしますと…「21世紀の初頭に、突如、宇宙より飛来した謎の細菌により、地球上の動物は死滅し、文明は崩壊した。かろうじて生き残った少数の人類も、深刻な食料不足に直面した。そこで、生きのびるためにとられた措置は、残った人類のうち半分が人間として、あとの半分が家畜として暮らすというものだった。家畜として選ばれた者は、食料用、労役用、慰安用などに分けられ、特に“乳牛”と呼ばれる食料用家畜人は、母乳や、精液などの貴重な栄養源であるため、人間以上に大切に扱われ、飼育された。“乳牛”は、精神的苦痛を和らげるための興奮剤と、成長促進のためのホルモン剤等多用の副作用により30才の寿命しかないが、人間ですら40才までしか生きられないこの厳しい世界においては、生涯をやさしさと快楽につつまれて、むしろ幸せとさえいえるかもしれない…」という図です。まあ、要するに、奇形性愛(フリークス)の絵ですな。

奇形性愛といえば、以前、貴誌上において絵師のP/肉奴隷大好き少年氏がこのようなテーマで絵を描いていましたが、そのときの編集者のコメントが実に印象的でした。それは「君(P/肉奴隷大好き少年氏)はたぶん女性がきらいなのだろうね」というものでした。氏の場合は、女性に対する憎しみの心理が、女性を徹底的にはずかしめる絵を描くという行為にあらわされているという意味だと思うのですが、私の場合は違うと思います。少なくとも女性を描くときはできるだけかわいく描こうと心がけていますし、絵に対する愛着もあります。(第一、ブスはかきたくないし…)まあ、いずれにせよ私の好きなスケベ絵は、描き手の性的好みがよくあらわれているものです。貴誌は、他のエロ本に比べて、スケベ絵に理解が深いので、気に入ってます。

ところで巨乳もいいですが、巨乳頭というのもなかなかスケベでいいと思います。胸はぺったんこなのに、乳頭だけが、バカでかいというのもスケベかもしれない。そのうち描いてみたいテーマです。ちなみに、私のスケベキーワードは、奴隷、調教、飼育、拷問です!! (あと変態とか)





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「SAY YES」
これは、旧“悪の帝国”軍隊内におけるスパイ容疑の女兵士を取り調べているところです。
まあ一種の“魔女狩り”のようなものです。一度容疑をうけたが最後、すべてを認める以外ないのです。
しかし、もうこの様なことも、帝国の解体とともに見られなくなるのかと思うと、
股間にいちもつ(いちまつ?)のさみしさをおぼえずにはおられません。





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この図は、決して、ナチによるユダヤ人迫害の図ではありません。責められている少女は、金髪、青目ですので、ゲルマン系のドイツ人かと思われます。決して特定の人種に対する偏見を描いたものではないのです。(金髪、三つ編みはゲルマン少女の理想像だったとか)

私のもっとも好きな責めのパターンは、全裸で、大の字に拘束された美少女をグラマラスな女王様が、一本ムチでしばきたおすというやつです。亀甲縛りや、九尾ムチではダメです。日本式のドロドロした責めもいいですが、やはり西洋式の血のにおいがする、きついやつが良いです。

ゴムフェチとまではいきませんが、黒びかりする皮のSMスールや拘束具などが最高にスケベだと思います。最初に人種偏見はないと言いましたが、一説によると、ナチドイツの一部の高級幹部は、ある特定の人種を家畜として利用するという案をマジで考えていたそうです。20才以下の若い男女の家畜を農場で働かせ、20才になったら食肉として食べてしまうということで、労働問題と食料問題を一挙に解決するという一石二鳥の案だよか。実際に試食会とかもひらかれたことがあったとか…。ゾっとする話ですが、スケベ絵師としては何となく食指の動かされそうなネタではあります。でも人肉食関係はやばいのでしょうね、きっと。精神状態をうたがわれそうだし…。

ところで、貴誌11月号でケーサツをおちょくったような絵をのせてもらいましたが「警察」という文字がふせ字になっていましたね。やはりおかみをおちょくると後が怖いということなのでしょうか。(エロ本にとってはケーサツは天敵だからかな)
そのせいか細菌、2度もケーサツ官に呼び止められるという不幸に見舞われてしまいました。やはりケーサツのたたりか…、おそろしい…。やはり同じようにナチドイツ関係も御法度なのでしょうか? 興味あるところです。ちなみに図にある「SCHWEIN」とはドイツ語で「ブタ」の意味です。





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 ◆“O”君の物語◆
名門私立女子高の生活にあこがれる変態オカマ少年の“O”君(仮名)は、双児の姉の名を騙ってなんとか学園にもぐりこんだのだが、夢野ような女子高生活もつかの間、最初の身体検査であっさりと正体がばれてしまった。生活主導主任女教師の厳しい詰問に、これまでの数々の変態行為をすべて白状させられてしまうのだった。だが、この不祥事が公になるのをおそれた学校側は、あくまで“O”君を女生徒として黙認し、飼い殺しにする腹を決め込んだのである。そのため“O”君は自主退学することさえ認められず、数々の奉仕活動に従事させられてしまうのだった。なまじ、普通の女生徒よりもかわいい顔をしてるばっかりに、女達の怒りを一身にあびてしまう。この薄幸の変態美少年に幸せな明日はやってくるのだろうか…。






都築響一
1956年、東京生まれ。現代美術、建築、写真、デザインなどの分野で執筆活動、書籍編集。93年、東京人のリアルな暮らしを捉えた『TOKYO STYLE』刊行。96年、日本各地の奇妙な新興名所を訪ね歩く『珍日本紀行』の総集編『ROADSIDE JAPAN』により第23回木村伊兵衛賞を受賞。 97年〜01年『ストリート・デザイン・ファイル』(全20巻)。インテリア取材集大成『賃貸宇宙』。04年『珍世界紀行ヨーロッパ編』、06年『夜露死苦現代詩』、『バブルの肖像』、07年『巡礼』、08年『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』、10年『天国は水割りの味がする~東京スナック魅酒乱~』など著書多数。現在も日本および世界のロードサイドを巡る取材を続行中。






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