都築響一 妄想芸術劇場 第五十四回 散歩人2

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写真が瞬間芸だとすれば、イラストは独演会だ。

観客ゼロの高座で2時間、汗みどろで語りつづける脳内の発情ランドスケープだ。

写真ページの添え物とさげずまれ、アートともイラストレーションとも漫画とも

認知されないまま、ひっそりと増殖する陰花植物。

欲情の、淫夢の、妄想のもっとも純粋なあらわれとしての、マイクロ・ニルヴァーナ!






# 5 4 散 歩 人 2



先週に続いてお送りする、ニャン2投稿史上屈指のベテラン、散歩人の世界。先週はひとコマものをお見せしたが、今週は4コマもののシリーズをご紹介する。投稿イラストという性格上、それに2ページほどの限られた誌面に、何人もの投稿が掲載されるというスタイルからしても、縦長の4コマ漫画とは、投稿にはあまり向かないフォーマットといえる。掲載されても、ひとコマずつがかなり縮小されてしまうし。


しかし散歩人がこの20年余のあいだに送り続けた4コマ漫画は、積み重ねると10数センチにも及ぶ膨大な量である。不利をわかっていながら、ほとんど四半世紀にわたって送り続ける、その理解を超えたエネルギー。それでいながら、画面を支配する「軽み」の感覚。見れば見るほど謎が深まる、希有な投稿アーティストである。



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都築響一
1956年、東京生まれ。現代美術、建築、写真、デザインなどの分野で執筆活動、書籍編集。93年、東京人のリアルな暮らしを捉えた『TOKYO STYLE』刊行。96年、日本各地の奇妙な新興名所を訪ね歩く『珍日本紀行』の総集編『ROADSIDE JAPAN』により第23回木村伊兵衛賞を受賞。 97年〜01年『ストリート・デザイン・ファイル』(全20巻)。インテリア取材集大成『賃貸宇宙』。04年『珍世界紀行ヨーロッパ編』、06年『夜露死苦現代詩』、『バブルの肖像』、07年『巡礼』、08年『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』、10年『天国は水割りの味がする~東京スナック魅酒乱~』など著書多数。現在も日本および世界のロードサイドを巡る取材を続行中。






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