都築響一 妄想芸術劇場 第二回

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写真が瞬間芸だとすれば、イラストは独演会だ。

観客ゼロの高座で2時間、汗みどろで語りつづける脳内の発情ランドスケープだ。

写真ページの添え物とさげずまれ、アートともイラストレーションとも漫画とも

認知されないまま、ひっそりと増殖する陰花植物。

欲情の、淫夢の、妄想のもっとも純粋なあらわれとしての、マイクロ・ニルヴァーナ!





# 2 ぴ ん か ら 体 操   2




 ニャン2史上に輝く伝説の投稿アーティスト、「ぴんから体操」の1992年から続く画業を辿る旅。前回は初期のフラットな漫画ふう、そしてモノクロームの点描によるダークなグロテスク・リアリズム作品を紹介した。


2001年、ぴんから体操氏の作品に色が戻ってくる。ごく短期間、当時黄金期を迎えていた「モーニング娘。」をモチーフにした、淡いタッチのポートレートがあらわれたのに続いて(しかしその背景には、すでに次の展開への不気味な予兆が見てとれる)、2001年から02年にかけてのある日、予想を超えた新しい画風の作品が、いきなり送りつけられるようになったのだった。


「ぬるぴょん」と本人が名づけた、それは形容しがたいぶよぶよとした不定形のかたまりだった。それまで古典的な写実主義にいたピカソが、『アヴィニョンの娘』で突如としてキュービズムに突入したように、あまりにも唐突な画風の転換であり、裏面のサインがなければ別人としか考えられない、劇的な展開であった。


時代的には2、3年に過ぎないのだが、私見ではぴんから体操氏のもっとも重要な創作時期と思われる、フェイズ2の「ぬるぴょん」期。送られてきた膨大な作品群を、今週・来週の2回にわけてご紹介しよう。



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いんのうのいん肉ブクロたなびくや はごろも みにまとい 天女飛翔す
(アリヤンみなごろし娘。ヨロシク)




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目の前で産んで魅せて ハイ ではボクの番



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虹のむこうは晴だったのぉぅぅぅ娘。と生まれなかった弟娘。




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いろんな所を食われる春。いも虫娘とケンカした。




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なまきず通りの娘。




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水の中の娘。首くくりの ちちくくり ちちくりまんこ カツレイ大成功









ぴんから体操の作品をもっと見たい人はこちら!!
↓↓


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編集・都築響一
『妄想芸術劇場001』

恵比寿NADiff a/p/a/r/tにて絶賛先行発売中。
近日、BCCKSサイトより電子版、印刷版ともに発売されます。










都築響一
1956年、東京生まれ。現代美術、建築、写真、デザインなどの分野で執筆活動、書籍編集。93年、東京人のリアルな暮らしを捉えた『TOKYO STYLE』刊行。96年、日本各地の奇妙な新興名所を訪ね歩く『珍日本紀行』の総集編『ROADSIDE JAPAN』により第23回木村伊兵衛賞を受賞。 97年〜01年『ストリート・デザイン・ファイル』(全20巻)。インテリア取材集大成『賃貸宇宙』。04年『珍世界紀行ヨーロッパ編』、06年『夜露死苦現代詩』、『バブルの肖像』、07年『巡礼』、08年『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』、10年『天国は水割りの味がする~東京スナック魅酒乱~』など著書多数。現在も日本および世界のロードサイドを巡る取材を続行中。






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