〈ヒロイン手帖 × とっちん〉 ショタアニメの金字塔『ぼくのぴこ』製作者がその秘密を語る!

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ヒロイン手帖 その18

とっちん (AVメーカー・ナチュラルハイ代表取締役 ショタアニメ『ぼくのぴこ』製作総指揮)

ショタアニメの金字塔『ぼくのぴこ』製作者がその秘密を語る

文/荒玉みちお 構成/うぶモード特ロリ班


一説に世界初といわれている少年愛(ショタ)アニメがある。『ぼくのぴこ』『ぴことちこ』『ぴこ×CoCo×ちこ』など、CD、DVD、フィギュアといった商品が展開されている人気シリーズ。その産みの親である「とっちん」さんはAVメーカー『ナチュラルハイ』の会長でもある。過激AVとショタ。まるで異種の組み合わせだが、はたして世界初のショタアニメはどのように誕生したのか!?



?「ショタ」とは「ファンタジー」であり、「ひと夏の思い出」である。



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『ぼくのぴこ』


「(ぴこシリーズが)生まれた経緯は、単純にボクが興味あったというのが一番です。あまり他はわからないんだけど、ショタもののアニメ作品を観たことがなかったんで。同人誌はよく見ていましたけど、動くアニメーションはない。じゃあ自分で作っちゃえと」


 AVメーカー『ナチュラルハイ』の会長であり、世界初のショタアニメを制作した「とっちん」さん。シリーズ第1作『ぼくのぴこ』は2006年9月に発売されている。数字的には販売元であるSODグループの同年同月の売り上げ1位という記録がある。実際、反響はどうだったのか?


「あるにはある……ドッというわけではないんですけど、まあ、ありました。ただ、出したときも今もだと思うんですけど、扱いづらい内容だっていうのはありますよね。ロリモノをやってるメディアからは問い合わせはあったけど、こっちとしては一般の人にも観てもらいたいという勢いで作ったので、そこらへんは悔しい思いもありましたね」


 密かなブームだったということか。


「そうかもしれませんね。ただボク個人の自己満足なのかもしれませんけど、女装モノみたいなのが……女装娘とか女装子とか……テレビでもお姉系をよく見るようになったりとか……あれを出した以降、そういうのがわりと普通に目につくようになってきたかなと思うんです。流れを作ったかなと。それはやった甲斐があったのかなって」


 とっちんさんは優れたクリエイターであるが、口べたらしい。同席したナチュラルハイ広報氏の発言を織り交ぜたものをとっちんさんの発言とすることもあるのでご了承を。


 世界初のショタアニメが制作された経緯をもう少し探っていこう。とっちんさんは、ショタ同人誌はいつ頃から見ていたのか?


「同人誌というか、ネットなんですね。2000年くらいからだと思うけど、同人誌をキャプチャーしたみたいなのを見て楽しむのが趣味だったんで。いわゆるショタケットというものも、一度は行ったことがあるんですけど、そっちはあんまり熱心じゃなかった。まあ、そんな感じでショタの絵を見ているうちに、この人(同人誌系の漫画家)の絵が動いたらおもしろいなと思って。特に彩画堂(さいがどう)さんの絵が好きで。だからまず、彩画堂さんにアポとってもらって始まったんですけどね。実際には、作画担当のよし天さんが仕上げて、彩画堂さんとはまた少し違った絵で出来上がっていくんですけど」


 ぴこシリーズは、SODグループのアニメプロデューサーとして、アニメ『あじさいの唄』(ビッグコミックオリジナル連載)などを生み出したGOLDENBOY氏の手により、『鋼の錬金術師』などメジャーで活躍する脚本家の高山カツヒコさんを招くなど、そうそうたるメンバーで制作されている。サイト『ぴこWEB』にそのスタッフのインタビューが掲載されているのだが、その中でプロデューサーのGOLDENBOY氏が、企画者であるとっちんさんに関する発言をしているので一部引用させて頂こう。


??これ(ぴこシリーズ)はナチュラルハイのとっちん代表という天才のアイディアです。この人がなぜ天才かというと人の見えないものを見ている点でしょうか。僕はプロデューサーなので、職業的に見えるものをどう見せるかを考えます。でもとっちん代表は白紙のところに点を書くことができるのです。すごいことだと思います??


 取材の席に戻ろう。目の前で眠たそうな顔をしてごにょごにょ語る「天才」に質問を投げかけていく。主人公の「ぴこ」という名前は一説には「幼い男の子の勃起の形容“ぴんこ勃ち”からとった」とも言われているが、実際のところはどうなのか。とっちんさんはとりあえず否定し「あったんです、理由が」と語り「なんだったけ……」と1分ほどかけて記憶を呼び戻し、再び口を開いた。


「ぴこという名前は……渾名というか愛称というか、普通にリアルにある感じで、具体的な本名まで決めてないんだけど、本名が“なんとか彦”という名前の男の子で、みんなから“ぴこ”と呼ばれている、みたいな」


 なるほど。愛着を持てる理由である。ショタコンの対象年齢は人によって好みがあると思うが、とっちんさんにとって「ショタ」とは何歳くらいを考えているのか。「ぴこ」は何歳の男の子なのだろうか。具体的に「小学生くらいですか?」と聞くと苦笑する。


「そう見えますかね。どうなのかな。人それぞれで感じる世代ということで(笑)」


 キャラの世代設定が曖昧で、観る側の想像に任せるのはロリもショタも同じお約束のようだ。では、ロリコンについてどう思うか。


「(ショタに目覚める前は)わりと普通に、女の子のを見ていたんですけどね。その流れで、あるときおちんちんの付いている絵が目に入って。これもいいじゃんって」


 ロリータ系作品観賞は写真集がメイン。


「まあ、今だったら捕まっちゃうようなものも……見てましたかね(笑)。それは中学生くらいから見て、集めていましたね。昔のことだからネットもない時代でね。いろんな本屋さんに行っては、高いなー、でも買っちゃうかと、そんな感じで。自分の足で探してましたね。それが楽しかったというのもありましたね。だけど大人になって、あるとき全部売っちゃいました。結婚とか、子供とか、まあいろいろあって(笑)。それからはこっそりネットで見だして、あるとき、女の子だと思って見ていた絵が、何枚か見ているうちに(ちんちんが)付いてる絵があって。ああ、これもいいかなって」


 ショタアニメではなくロリータアニメを作る予定はないのだろうか。


「タイミングもあると思いますけど、アニメでも作ろうかと思った頃は、少女ものはあふれてましたから。ショタのほうがいいなと。今でこそ女装子とか言葉もあって一般的になってますけど、当時はそういう世界はアングラのイメージだった。かといって、今ちょっと一般的になっているから出そうかとはならないんですけど。今だったら……作らなかったと思いますね。あの時代だったからこそ作った。よくいますよね、あれはオレが流行らせたと自慢するヤツ。そういうタイプなんだと思います(笑)」


 かといってマニアックさを強調するつもりはなかった。


「わりとボクはマニア向けというよりも、一般の人が興味を持つように作っているつもりなんです。それはぴこシリーズだけでなく、痴漢モノとかも一緒なんです。まあそのあたりはいつも心がけているんで。マニアが好きなモノだけを追求していくと、自分でもおもしろくないと思うんです。だからたぶん、わかってもらいたいという気持ちもあるんでしょうね。こんなにいい世界があるんだってことを。世間の皆さんに」


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