写真が瞬間芸だとすれば、イラストは独演会だ。
観客ゼロの高座で2時間、汗みどろで語りつづける脳内の発情ランドスケープだ。
写真ページの添え物とさげずまれ、アートともイラストレーションとも漫画とも
認知されないまま、ひっそりと増殖する陰花植物。
欲情の、淫夢の、妄想のもっとも純粋なあらわれとしての、マイクロ・ニルヴァーナ!
# 1 5 政 尾 早 和 恵 1
政尾早和惠は、ニャン2創生期からの名物投稿者のひとりである。御本人が1993年に投稿された作品の裏に「・・通算45枚目の投稿です。'90年8月の初採用から93年7月までの3年間の投稿枚数は38枚、採用数は24枚。月1枚の投稿で6割強の採用率」と書いているとおり、90年代初期の投稿ページでは欠かせない存在であった。
その彼は、しかし94年ごろになって突然、投稿をストップしてしまう。そしてほとんど10年ぶり近い2002年ごろになって、また本格的な投稿が始まっている。そのあいだ、なにが起きていたのだろうか。
一見してわかるように、政尾早和惠の画風はあくまでもフラットである。淡い彩色が、その2次元感覚をさらに強めている。彼の投稿作品にはしばしば、作品のキャプションのほかに、編集部にあてての「おしゃべり」のような記述があり、それも定規で一本ずつ引いた罫に沿って、きっちりと書かれた達筆の文章が、いかにも几帳面な性格を想像させるのだが、それによれば「私がイラストを描き始めたのは、永井豪氏のマジンガーZ(週刊少年ジャンプ)と、石川賢氏のゲッターロボ(週刊少年サンデー)に感銘を受けたからなのです」とある。
たしかに政尾早和惠の画面に登場する美少女たちは、初期の永井豪の美少女を彷彿とさせる明るさをたたえている。しかし個人的には、政尾さんの描く美少女の魅力、その核となるのは「表情の乏しさ」にあるのではないかという気がする。印刷物のなかに見つけた少女の画像をトレースすることで、独自の妄想大宇宙を作りあげたヘンリー・ダーガーのように、政尾早和惠の少女たちは笑っていても、泣いていても苦しんでいても、どこか表情がプラスティックで、それが画面に独特の「絵画性」とも言える独創的な魅力を付加しているように思えてならない。
長年にわたる政尾早和惠の投稿を2週に分けて、これからご紹介する。今週はその中から「由美先輩と恵里香ちゃん」と題されたシリーズをお見せしよう。由美先輩は高橋由美子、恵里香ちゃんは羽田恵里香がモチーフになっているそうだが、テニス部の先輩後輩関係にあるふたりの美少女が、テニスコートで、部室で、さまざまな悪戯に耽る、その変態的でありながらユーモラスなストーリーを、じっくりご賞味いただきたい。
由美先輩と恵理香ちゃん 屋内練習場にて、その一
由美「今日の試合の様は何なのっ!!」
恵理香「すみません先輩。」
響くスパンキングの音。
拝啓、毎回採用して頂きありがとうございます。大晦日はやはり紅白ですよネ。小林幸子の衣裳はともかくとして、今回は森口博子さんがトップだったし、リンドバーグのマキちゃんも見れたし、工藤静香さん、森高千里さんも出演してたし。少年隊の「加山さん見てますかっ!?」も良かったですネ。動いてる仮面ライダーZOの初お披露目、NHKもやってくれますネ。(ZOは93ゴールデンウィーク公開の映画のヒーローです) ただ、石田ひかりちゃんの司会がネ。何とかならなかったのですかネエ、連ドラの視聴率が良いからと言って安易なキャスティングですよ。司会の候補には森口博子さんの名も上がってたんですよネ。やらせてみたかったですネエ。
由美先輩と恵理香ちゃん 屋内練習場にて、その二
由美「さっ、恵理香、特訓よっ。」
恵理香「ハイッ! 先輩。」
軋むネットの音。
東宝映画“ゴジラvsバトラ”見ました5回も(3回は試写でしたが)、前回“VSキングギドラ”が最悪の出来でしたので期待したなかったのですが… これが又どうして、結構面白かったですネ。お目当ての小高恵美ちゃんの出番が少なかったのが残念でしたが、コスモス(小美人)が良かったネ。(特に大沢さやかちゃん)友人の多くは今村恵子ちゃんの方が良いと言うのですが、僕はやはり大沢さやかちゃん(足の太い方)を押しますネ。次回のゴジラ映画は20作目ですし、94はゴジラ生誕40周年。期待してるのですが、ハリウッドに版権を貸し出したり、不安も多いのですよネ。東宝シンデレラ沢口靖子、小高恵美、大沢さやか、今村恵子と出演したのですから、次は越智静香ちゃんだァ!
由美先輩と恵理香ちゃん コートにて
恵理香「先輩っ、こんな事で強くなれるのですか…?」
由美「何を言うのっ! 私も新入生の頃に受けた訓練なのよっ。」
バイト先のパートの女性五人と肉体的な関係が有ります。36才(主婦)、37才(独身、離婚歴有り)、43才(主婦)、46才(未亡人)、51才(主婦)以上です。10代20代の女の子とも付き合ってるんですけど(肉体関係有り)、やはり15?30才も年上の女性って良いですよネ。甘えられるし。避妊も気にしなくて良いし(リング入れてるのですって。)婚姻を迫られる事も無いし。(不純ですね)でも、「娘と結婚しなさいよ、そうすると私と何時でも会えるわよ。」などと言われると、これからの人生について考えてしまいます。おれでお小遣いなんて貰っていたら最低ですネ。困ったものです。
由美先輩と恵理香ちゃん
ベンチにて。
…何を描いてんだろうネ、俺は。因に二人の名前の由来は、アイドルの高橋由美子ちゃんと羽田恵理香ちゃん(CoCo)からです。“CoCoと言えば羽田”と日頃から言い続けている私ですが、あれだけ活動しているにもかかわらず、やれ瀬能あずさだ(もう居ないけど)、三浦理恵子だ(声が嫌い、顔も嫌い)、宮前真樹だ(CoCOの中では一番嫌い)、大野幹代だ(これはまだ許す)と言う輩が多過ぎる。羽田恵理香の良さが解らない連中はCoCoを聞くんじゃない! 見るんじゃない!! 語るんじゃない!!! と言いたいね。羽田恵理香ちゃんの何処が良いかと言えば胸が小さい所ですね。女の子のバストはせいぜいあってBカップ。これに限りますね。胸が小さくて、お知りが大きくて、足が太くて(足首は細い)、高とこで、自分の事は棚に上げて他の女の子の事をあれこれと言う。こんな女の子って最高ですよネ。あーっ! 石を投げないで下さい。
由美先輩と恵理香ちゃん 選手控え室にて その一
由美「ラケットにちゃんと馴染んでおくのよ。」
恵理香「…ア、ン、はい、先輩。」
…何処で馴染んでんだか。
近頃、街でミニスカートの女性を多く見掛けます。寒いので皆さん、タイツや厚手のストッキングを着用されてますが。春になると楽しみですね。ブーム再来の噂は聞きませんが、確実にミニスカ女性は増えてます。それも20代後半から30代の女性が多いのも嬉しいですネ。誰かミニスカ健康法とかミニスカ療法とかを捏ち上げないかな。馬鹿な女の子たちはすぐ跳び付くんじゃないかな。今、TVに遠野舞子ちゃんが出てんだけど、この娘良いよネ。「あたし馬鹿でーす。勉強なんて出来ませぇーん。」って顔、好きですネ。井上晴美ちゃんも同じタイプなのだけど、あの娘は乳が大きいからなぁ…。
由美先輩と恵理香ちゃん 選手控え室にて その二
由美「私があなたに教えてあげられるのはこれで全てよ。」(何を教えてんだか…)
しかし、恵理香ちゃんは緊張に耐えきれずに又しても。
以前は月に50?60枚のイラストを描いてたのですけれど、近頃は10枚も描いてません。描きたいテーマは多数有るのですが、画力が伴いません。日本ミニスカ風俗史、壁画、出土物に見る弥生ミニスカ文化、宝物殿に封印された飛鳥奈良のミニスカ文献、平安公家女性の正装ミニスカ十二単、室町武家女性の礼版ミニスカ打掛、安土桃山西洋文化にふれ華開くミニスカバテレン装束、江戸元禄ミニスカ小袖と享保のミニスカ改革、文明開化とミニスカ文明、対象ミニスカデモクラシー、そして戦時下の…。等々アイディアは尽きません。あ、才能が欲しい。あ、ウゴ・ウゴ・ルーガが始まる、又徹夜してしまった。
由美先輩と恵理香ちゃん 試合直前
由美「さっ、自分の手でしっかり締めるのよ。」
恵理香「ああ、やっぱり着けなきゃいけないのね。」
試合編に続く(かもしれない)
月刊少年キャプテン(徳間書店)のゲッターロボ號がますます面白くなってきました。早乙女ゲッター線研究所、ゲッターロボ3号機、流竜馬、恐竜帝国と続々と旧設定、登場人物が出てきました。石川賢氏は中断していた魔界八犬伝も再開するそうなので、そちらも楽しみです。永井豪氏はQteyハニー(週刊SPA!掲載)の零細も大変でしょうが、ヤングジャンプ(集英社)のマジン・サーガを再開して欲しいですネ。永井豪氏には中途終了や未完の作品が多いので不安です。私がイラストを描き始めたのは、永井豪氏のマジンガーZ(週刊少年ジャンプ)と、石川賢氏のゲッターロボ(週刊少年サンデー)に感銘を受けたからなのです。以前にも書きましたっけ?
高校テニス女子ダブルス
茶屋町学園 2年 高橋由美(17) 1年 羽野恵理香(15)
恵理香ちゃんは相変わらず繦(むつき)を付けて試合です。
試合前に由美先輩がチェックを入れます。
話は代りますが、視覚デザイン研究所発行のみみずくアート・シリーズ。デッサンや水彩、油絵等のポーズ集やガイドブックが50冊程出版されています。このシリーズ全国学校図書館選定図書にも指定されていて中学、高校の図書館に置いてあります。今迄も「人体デッサン」等に女性ヌード写真が掲載されていましたが、新刊「ヌード、ポーズ、コレクション」はヘアーはもちろん陰唇が見えるカットも数点有ります。こんな本、学校の図書館に置いて良いのでしょうか?
ま、健康的過ぎても面白味に欠けますが…。私も10数冊持ってますが、イラストを描く方は一度手に取ってみると良いと思いますよ、このシリーズ。
都築響一
1956年、東京生まれ。現代美術、建築、写真、デザインなどの分野で執筆活動、書籍編集。93年、東京人のリアルな暮らしを捉えた『TOKYO STYLE』刊行。96年、日本各地の奇妙な新興名所を訪ね歩く『珍日本紀行』の総集編『ROADSIDE JAPAN』により第23回木村伊兵衛賞を受賞。 97年?01年『ストリート・デザイン・ファイル』(全20巻)。インテリア取材集大成『賃貸宇宙』。04年『珍世界紀行ヨーロッパ編』、06年『夜露死苦現代詩』、『バブルの肖像』、07年『巡礼』、08年『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』、10年『天国は水割りの味がする~東京スナック魅酒乱~』など著書多数。現在も日本および世界のロードサイドを巡る取材を続行中。
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