ラバーの貴公子TENTOKU、現る!!
生粋のラバリストの深淵なる世界
"Living Rubber TENTOKU"写真展(3/20 - 4/2)@六本木CROW
文/ケロッピー前田 写真/Karl Doyle&ケロッピー前田
ここ数年、日本のラバーシーンが新局面を迎えている。恒例「デパートメントH」の5月大ゴム祭、オートクチュール・ラバーショップKurage、ラバー家畜たちの作品で岡本敏子賞受賞の美術家サエボーグと、90年代以来のラバームーブメントが、日本で独自の進化を遂げて、世界的にも類を見ないクオリティとオリジナリティを発揮し始めているのだ。
そんな中で、若くしてラバーに目覚め、まさにラバー界の貴公子といわれる新世代のホープがTENTOKUだ。あるときは、グリーンホーネットのカトーを彷彿とさせる黒のポリスキャップ姿で軽快に動きまわり、赤の巨大ハットを被れば高貴なラバープリンスとなり、牛を模したアニマルスーツではパーティの名ホスト役として観客の人気者となっている。
また、TENTOKUが生粋のラバリストといわれる所以は、プライベートでも自宅でラバーを着用して、その素材が持つ独特の魅力にぞっこん惚れ込んでいることだ。日本において、彼ほどラバーとの一体感を体現できる人物はいない。
そんなTENTOKUを、フィーチャーした写真展"Living Rubber TENTOKU"が、3月20日から4月2日まで、六本木のギャラリーバーCROWにて、開催されることになった。ロンドン&NYで活躍し、現在東京を拠点とするフェティッシュ・フォトグラファーのカール・ドイル、身体改造を日本に紹介したフォト・ジャーナリストである私、ケロッピー前田が、TENTOKUのラバーワールドを写真作品で紹介する。
3月22日は、スペシャルイベントとして、TENTOKU NIGHTを開催。午後8時からの第一部は、豪華ゲストによるトークを中心としたラバービギナー向け、深夜0時からの第二部は、ラバーオンリーのドレスコードを設けたヘビーユーザー向けの夢のラバーランドが登場する。
果たして、TENTOKUとは、どんな人物なのか。ぜひとも、この機会に、TENTOKUを通じて、いま最も面白い日本のラバーシーンの最前線を観て、知って、体験して欲しい。
Tentokuインタビュー
(2014年2月)
Q1「Tentoku」という名前の由来は?
発音したときの響きが良い名前にしたくて、これにしました。
Q2 初めてラバーに興味を持ったのはいつ?
小学校に上がる前、4、5歳のときに、親が持っていたラバースーツに興味を持ったときから。
Q3 現在、いくつのラバースーツを持っているの?
パーティなどでよく着ているのは4種類、それとは別にプライベート用に3つ持ってます。
Q4 月例のクラブ・パーティ「デパートメントH」によく出演してますね。そこではどんな役割?
ステージ上では、謎のべールに包まれたミステリアスな存在を演じています。でも、フロアに降りれば、お客さんといっしょに写真を撮ったり、みんなに親しまれるようなホストになっています。
Q5 最近の東京のラバーシーンはどう思う?
シーンは、どんどん大きくなっていて、ラバーのショーや展示を観る機会も増えています。それは、往年のラバーマニアたちを喜ばせるだけじゃなく、新しいデザインやアイデアが生まれるチャンスになってますね。普通、ラバースーツを観る機会って、映画のアクションヒーローが着ていたりするくらいだけど、最近は、実際に着ている人たちを観ることも増えてきているんじゃないかな。
Q6 ラバーは、これからどこに向っていくでしょうか?
もちろん、ラバーはさらに広く受け入れられていくでしょう。だから、僕も自分のラバー写真展を企画して、ラバーの普及と啓蒙に貢献したいと思っています。そのことで、ラバーの世界をもっと多くの人に知ってもらえればいいですね。
Q7 ラバーを着る頻度はどれくらい?
毎週末、派手なラバースーツで着飾ってパーティに行ってます。その一方で、週に3日は、自宅で黒のラバースーツを着て過ごし、その着心地や感触を楽しんでいます。
Q8 あなたのラバースーツのデザインは誰が?
アイデアやコンセプトは自分で考えて、ラバーショップのKurageで作ってもらっています。
Q9 現在、あなたにはパートナーはいますか? もしいるなら、そのパートナーは、あなたのフェティシズムをどう思っているのでしょう?
実際のところ、僕は自分のフェティシズムに真剣なので、ラバーこそが僕のすべてなんです。だから、パートナーを欲してはいません。
Q10 あなたが最も凄いと思ったラバーはなんでしょうか?
数年前に、バキュームベットを初めて知ったときはとてもびっくりしました。また、僕が持っている特殊なラバーマスクはどれもハードコアなものだと思いますね。
Q11 全身タイツも同じ全身を覆うコスチュームですが、あえてラバーに惹かれる理由はなんでしょう?
ラバーという素材は、他とは比べられない質感を持ち、特殊な光沢を放ち、身体に完璧に密着するものです。そして、ラバーはそれ自体が生き物のようで、僕自身、ラバースーツと一体化することで、大いなるエネルギーを得ることができるのです。ところが、僕にとって、全身タイツでは、ラバーで得られるような独特の興奮や一体感が得られません。
Q12 ラバーを着たまま寝たことは?
はい。でも、呼吸が苦しくなって飛び起きましたよ。それはとても危険な行為で、もうやりたいとは思いませんね。
Q13 ところで、あなたは何歳ですか?
ちょうど、25歳になったところです。
[写真展インフォメーション]
"Living Rubber : TENTOKU"
Photos by Karl Doyle & Keroppy Maeda
2014. 3/20 - 4/2@六本木CROW
19:00 - 26:00 (Mon-Wed) - 29:00 (Thu-Sat) Close (Sun)
2F Rock & Rock Bldg,7-8-5 Roppongi Minato-Ku Tokyo
港区六本木7-8-5ロック&ロックビル 2階
03-3497-9119 http://cafecrow.net/
「ラバーには魂がある」とTENTOKUはいう。幼少期にラバーに目覚めた彼は、それに包まれることが自らの存在の証となるのだ。そんな彼を被写体にして、ロンドン&NYで活躍してきたカール・ドイルと、ベーグルヘッドを世界に広めたケロッピー前田が、新作写真シリーズを仕上げた。展示期間中には、TENTOKU NIGHTを開催、第一部はラバー初心者大歓迎の開かれたイベントとして、深夜からの第二部はラバーオンリーの夢見る夜となる。TENTOKUが到達したフェティシズムの臨界点、本物のラバリストの魅力をとことん堪能して欲しい。
TENTOKU
1989年生まれの生粋のラバリスト
http://ameblo.jp/tentententoku/
カール・ドイル
傑作『Secret Desires』で知られるフェティッシュ・フォトグラファー
http://www.karldoyle.com/
ケロッピー前田
身体改造ジャーナリスト、世界のアンダーグラウンドシーンの生き証人 http://keroppymaeda.com/
TENTOKU NIGHT
3/22
charge 1500 yen
第一部 20:00 - talk show with OMI化郎GIBSON/フクサコアヤコ/佐藤サド and Tentoku performance (music : DJ ISHII) / 第二部 24:00 - Rubber Only