エロ年代の想像力 第三十二回 黒獣〜気高き聖女は白濁に染まる〜 オリガ×クロエ 黒の城、崩落編

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エロ年代の想像力

#32  『黒獣 〜気高き聖女は白濁に染まる〜 オリガ×クロエ 黒の城、崩落編

アニメルカ出張版


 エイ・ワン・シーグループが新たに立ち上げたレーベル「魔人」。


 そのデビュー作となる『euphoria』は原作の魅力的な設定を活かしきれていない今一つの出来だったが、二作目でエイ・ワン・シーと共にエロアニメ界をリードする巨頭・ピクシーのお株を奪うようなファビュラスな鬼畜・調教陵辱作品を送り出してきた。


『黒獣〜気高き聖女は白濁に染まる〜 オリガ×クロエ 黒の城、崩落編』
(監督:彩野国男、制作:魔人、既刊1巻)



 本作は姫や騎士のヒロインを犯すという、いわゆるファンタジー型の鬼畜・調教陵辱作品である。オーガによる輪姦。ありえない巨根と高速ピストン。それによる腹ボコ。作画や演出も総じてハイレベルで、目を惹かれる点は多々あるが、それはエロアニメの世界では見慣れた、至極ありふれた光景だ。


 しかし後半になって登場するダークエルフの女王オリガによって、本作は先行作品の一線を画した鬼畜・調教陵辱作品へと変貌する。第12回でも触れたテーマだが、この手のジャンルの作品はヒロインを征服することで視聴者のマチズモを充足させる目的が強いために、決まって陵辱や調教に反抗する強気な性格、そして性的イメージが希薄な高貴な身分のヒロインが重用される。このような「精神」「身分」的障壁を暴力的に突破するのが鬼畜・調教陵辱ものの醍醐味であり、本作もその例に漏れない。


 しかし本作は先行作品にはない、ある特殊な点がある。それは先述した二つの障壁に加え、さらに第三の壁が——「物理的」障壁が存在している点である。どういうことか。ダークエルフの女王として穢れを許されないオリガは処女膜と妊娠を防ぐために、魔法で膣と子宮にバリアを張っているのである。


 このため雑魚キャラは彼女に男根を挿入できないし、挿入できたとしても今度は膣内射精ができない。まさにアイアンメイデンである。しかしポルト(主人公?)の巨根力、家来たちによる執拗なザーメンぶっかけ……繰り返される輪姦の果てについにバリアは破られる。従来よりも一つ多い障壁を配置することでヒロインの処女性を、そしてそれを突破することでマチズモが得られるカタルシスを同時に増幅させることに成功した、巧みかつ稀有な鬼畜・調教陵辱作品だと言えるだろう。




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『黒獣〜気高き聖女は白濁に染まる〜 オリガ×クロエ 黒の城、崩落編』



 以上0721文字。なお本作は内容がどうこう以前に単純に作画がいいんですが、作画監督は『NEEDLESS』や『カオス;ヘッド』の総作監など一般アニメでも実績が豊富な小堺能夫氏でした。氏は以前にも何度かエロアニメの原画を描いていたことがあり、これからも積極的にエロアニメに関わってほしい人材ですね。

PROFILE
杉田u(@sugita_u
思想恥部シリーズ『エロ年代の想像力』企画協力。またアニメ批評同人誌『アニメルカ vol.1』に四コマ原作アニメ論を、『アニメルカ vol.3』に『けいおん!』論、『アニメルカ Vol.4』に『フラクタル』論他を寄稿。
『エロ年代の想像力』のほうは現在、ジュンク堂 新宿店、MARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店、COMIC ZIN、タコシェ、および通信販売で好評発売中。
ブログ:ばべのれ
『アニメルカ』オフィシャルサイト
反=アニメ批評



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