エロ年代の想像力 第一回

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はじめに


 われわれ「思想恥部開発委員会」は、21性器の新たな恥、ないし痴を模索するため、昨年末に思想恥部シリーズ創姦号として『エロ年代の想像力』を姦行した。


 そこではわれわれは、メインコンテンツの一つとして、ゼロ年代を席巻したポルノアニメ群のレヴューを企画し、カカレる18禁アニメをレヴューとしてカクことで、ポルノメディアが誘発する運動論的快楽とエクリチュール(書くこと=カクこと)の快楽とのスワッピングを試みた。事実、そこでの各々のレヴューが厳密に0721(オナニー)文字で縛られていたことも、痴の実践的模倣たらんとする欲望に支えられてのことだ。


 『Vobo』に挿入される本コラムは、そのデリバリー版として、再び18禁アニメとカクことの間をイき来し続ける。またわれわれは、ここに勃ち現れてくる新たな恥や痴の形態を「エロ年代の想像力」と呼び表し、その中から新たなる十年代のモデルを見出していくことになるだろう。


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エロ年代の想像力

#01 『花粉少女注意報! ~THE ANIMEATION~ 』

アニメルカ出張版



 連載第1回目である今回は、時事的な話題である「花粉症」をモチーフとしたアニメ作品を取り上げてみたい。花粉の飛散量が例年の10倍とも言われる2011年。そんな今年の春にこそ、花粉症対策の一助として、花粉の秘めたるエロ年代的想像力が素描された『花粉少女注意報!~THE ANIMARION~』が観られる必要がある。



花粉少女注意報!~THE ANIMATION~』
(監督:浦英雄 製作:ピンクパイナップル、全2巻、2008年)





 「花粉を少女として擬人化」し、「花粉症の症状」を「発情した花粉少女たちとの乱交」として描くという、一見したところ奇抜にも思える設定によって話題をさらった18禁アニメ『花粉少女注意報!』だが、冷静になって考えてみれば、花粉症をめぐるこうした世界観は極めて正確な現実の模写として構築されていることがわかる。というのも、病は木からとはよく言ったもので、花粉とはそもそも木や花の精液であり(すなわち、花粉症とは本来的には、性病の一種として捉えられなければならない。ただ通院先がなぜか泌尿器科や産婦人科ではなく、内科や耳鼻科となっている点は注意を要する)、また同時に、これら花粉どもが、受精せんと貪欲にさまよう性的に発情した存在であるということも端的な事実だからである。




 その意味において、花粉症を花どもによる公開野外レイプ・乱交として活写した本作の見解は圧倒的に正しい。花粉少女たちに性的に犯され、公衆の面前で自らの体液を淫らに滴らせ悶えるという作中描写は、同じく公共の場で恥ずかしげもなく(上の)穴を粘液でグチョグチョに濡らしては無様なアヘ顔を晒してまわる、われわれ花粉症患者の戯画化された姿として読まれねばなるまい。





 ただ一点、本作の世界観に不備があるとすれば、それは花粉が主に少女として擬人化されてしまっている点にある。先に述べた通り、花粉とは花の精液であるのだから、花粉の飛散とは悲惨な無差別BUKKAKEプレイであり、ならば本来、花粉は少女としてではなく男性キャラとして擬人化されねばならなかったはずだ。その意味では、本作は「花粉少女」ならぬ「花粉少年」として、腐女子界隈においてこそ真っ先につむがれておかねばならぬBL作品ではなかったろうか。




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 以上0721文字。次回以降も18禁アニメを通じて、エロ年代的な思考を抽出してイきたい。それにしても、通常その対策として、抗ヒスタミン剤などの内服薬=ピル、ないしマスクや花粉症用ゴーグルといったペッサリー的な器具、あるいは杉を伐採する去勢といった予防法がとられるこの花粉症という名の性病だが、しかし、恐ろしいことに花粉症被害が未成年者の間でまで広まっている昨今、この乱れた風紀を正すためにも、今こそ正しい性病対策として、コンドーム的な対花粉症対処用品の開発・普及が求められているのではなかろうか。




PROFILE
反=アニメ批評(@ill_critique
アニメ批評同人誌『アニメルカ』責任編集。
思想恥部シリーズ『エロ年代の想像力』責任編集。
『エロ年代の想像力』のほうは現在、ジュンク堂 新宿店、MARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店、COMIC ZIN、タコシェ、および通信販売で好評発売中。
『アニメルカ』オフィシャルサイト
反=アニメ批評




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